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科斗文字の謎を解く -消えた中国の古代文字ー

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科斗文字の謎を解く -消えた中国の古代文字ー

著者
小沢賢二
出版社
朋友書店
出版年月日
2022.09
価格
¥11,999
ページ数
184
ISBN番号
9784892811982
説明
 西晋武帝の太康年間(西暦280年頃)に汲郡の墳墓より発見された戦国時代のものとされる竹簡に書かれていた文字“科斗文字”は、これまで王国維をはじめ様々な学者が考察していたが、その実態は判然としていなかった。
 本書は、近年出土・出現した戦国時代の東方系文字資料を解析することで、科斗文字の外見上の特徴を明らかにし、また科斗文字の音韻を再考・分析して、「陽符」のみの西周時代から春秋時代の「陰符」の作成、秦の統一による秦の文字体系の敷衍による消滅といった時代による変遷をたどり、体系化された「陽符」「陰符」「中正」を用いた形声文字による音韻秩序を再現する。

「これは消えた古代文字の特色について、体系的な理論を確立した独創的研究で、古文に関する画期的な業績である。こうした新展開も加えて本書の刊行に至った次第である。」
                               ー序文より
序文…浅野裕一
第一章 事件のはじまりと目撃者の証言…1~2頁
第二章 目撃者が後世に託した重要なメッセージ…3頁
第三章 事件の背景…5頁
第四章 モンタージュ写真…7~9頁
第五章 王国維の推理…11~23頁
第六章 日本人学者 水上静夫の整理…25~27頁
第七章 李学勤が主唱した“科斗文字(筆画頭尖腹肥)説”…29頁
第八章 裘錫圭が主唱した“科斗文”=古文別名説…31~33頁
第九章 日本人学者 横田恭三が主唱した“科斗文”=上博楚簡「鮑叔牙與隰朋之諫」の筆法円勢説…35頁
第十章 それ以外の中国人文字学者が提示した“科斗文”=上博楚簡「豐中鋭末」字形説…37頁
第十一章 コンピュータ(電脳)を用いた出土文献の解析と科斗文字の抽出…39~46頁
第十二章 戦国時代の東方諸国に認められる科斗文字…47~57頁
第十三章 中山王国金文の科斗「陰符」「陽符」概論…59~66頁
第十四章 科斗「陰符」と単語家族…67~78頁
第十五章 科斗「陰符」と単語家族(各論)…79~110頁
第十六章 中山王国の金文によって科斗「陽符」の構成法則を明らかにする…111~157頁
第十七章 浙江大『左伝』の科斗「陰符」「陽符」…159~168頁
第十八章 上古再構音と科斗「陰符」「陽符」…169~182頁
総括…183~184頁