朋友書店

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元白唱和詩研究

元白唱和詩研究

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元白唱和詩研究

著者
前川幸雄
出版社
朋友書店
出版年月日
2022.07
価格
¥5,500
ページ数
344
ISBN番号
9784892811937
説明
 唐代の詩人白居易と元稹が二人で作り上げた「元白唱和詩」は、それぞれ本人の詩集に収められたこともあり、本来の形は徐々に失われていった。近年になり花房英樹氏により完全な形の作品百二十三組が復原され、また片方だけの作品が多数残されていることが紹介された。
 本書は元白唱和詩123組の約4分の1、30組に対し注釈を施したものである。最初に作品研究において元白唱和詩について基本的な考察を行い、復原された元白唱和詩について、改めて制作年代や状況・主題などについて詳しく調査する。
 各唱和詩は、解題・原文・書き下し文・押韻・通釈・語釈からなり、また考察において唱和詩としての特徴などについて記し、余説では考察を補足。訳注の対象とするのは前期のものを中心とし、彼らの唱和が始まった頃の様子をうかがうことができる。また、これまでまとまった和訳の無かった元稹の作品の訳注であり、さらに相手の作品にいかに唱和したかという、従来無かった方向から白居易の作品を解説し付録として、元白唱和詩の客員と、元伸氏の句数に関する研究を収録。
 白居易と元稹の友情の証として作られたこれらの作品は、これまで十分な研究がなされているとは言えず、本書はその先駆けとなる基礎的な成果であり、白居易・元稹研究や唱和詩の研究のみならず、日本文学、特に和漢朗詠集や源氏物語など、平安朝の文学の研究などにも資する。
 附録として、元白唱和詩の脚韻と、元稹詩の句数に関する研究を収録。

・前川幸雄先生の元白唱和詩研究(橘英範)…Ⅰ~Ⅲ
・前書き…Ⅳ~Ⅴ
・凡例…Ⅵ~Ⅶ
・目次…Ⅸ~XIV
・作品研究…1頁
①元・白唱和詩研究序説…3~46頁
②取り上げる作品と順序…47~50頁
・44組/32組/45組/46組/50組/新組/51組/52組/53組/54組/55組/56組/57組/58組/62組/60組(悼亡詩)/59組(悼亡詩)/61組(悼亡詩)/39組(悼亡詩)/34組/35組/36組/48組/66組/67組/68組/87組/74組/81組/104組(連環式唱和詩)/107組…51~289頁
・おわりに…290~300頁
・附録
『元・白唱和詩の脚韻の研究』(1982年刊)…302~318頁
『元稹歌詩作品の句数の研究』(1975年刊)…319~338頁
・後書き ―謝意と反省をー…341~343頁
・英文提要…344頁