自社
劉向本戦国策の文献学的研究 二劉校書研究序説
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劉向本戦国策の文献学的研究 二劉校書研究序説
- 出版社
- 朋友書店
- 出版年月日
- 2018.07
- 価格
- ¥4,400
- ページ数
- 296
- ISBN番号
- 9784892811692
- 説明
- 本書は、二劉(劉向・劉歆父子)校書前の伝本の体裁を、二劉新定本がその内部で保持していることに着目。劉向本の面貌を残す姚宏本《戰國策》から、劉向所見本の分析・抽出を試みたものである。海外ではJ.I.Crump、鄭良樹、何晋氏らをはじめとする《戰國策》の専著が数点あるが、本邦では初となる。
第一章では、劉向に先行する戦国~前漢期の書籍が、原則として所蔵者ごとの関心にもとづく一定の主題に沿って篇章が収集・綴合されていることを、出土文献・伝世文献双方の持つ傾向から浮き彫りにする。
第二章では、章学誠の「以人類書」「互著」「別裁」「古時官師合一」説などから二劉校書本の編輯基準をたどり、二劉校書本が、校書前に流布していた零細な諸本を「以類相従(類を以て相従はしめ)」た新定本であることを確認。続く
第三章では、第一章および第二章の特徴を備えた篇章の群塊が、南宋の姚宏本《戰國策》中に見出せることから、姚宏本《戰國策》が、劉向本ひいては劉向所見本の面貌を保存していることを論じる。
そして第四章では、第三章までの前提を踏まえて、実際に姚宏本《戰國策》から劉向所見本の抽出をひとつひとつ行っていく。
最後の第五章では、第四章の抽出結果を基に、劉向が「戰國策序錄」において底本としたという「國別者八篇」の比定に挑む。