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わたしは潘金蓮じゃない

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わたしは潘金蓮じゃない

著者
劉震雲著 水野衛子訳
出版社
彩流社
出版年月日
2016.08
価格
¥2,860
ページ数
313
ISBN番号
9784779122521
説明
中国きってのユーモア作家が描く現代中国の素顔。
「潘金蓮」とは?
『水滸伝』『金瓶梅』に登場する、通説では架空とされている女性。『水滸伝』では、炊餅(蒸し饅頭)売り・武大の妻として登場。絶世の美女だが性欲・物欲・向上心が強く、夫を殺して情夫との淫蕩にふける典型的な悪女・淫婦である。『金瓶梅』では副主人公として描かれ、彼女の名の頭文字が作品の題名の一文字目として使われている。
 本作は、范氷々(ファン・ビンビン) 主演で、映画『私は李雪蓮』の原作。本作のヒロイン、李雪蓮は、一介の農村婦人でありながら、権力にも世俗的な成功者にもまったく臆することなく、自分が納得いかないことには決して巻かれず、
理不尽な夫や地域の権力者たちに立ち向かう。あの手この手で彼女を懐柔しようとしたり丸め込もうとする自分の利益しか考えないせこい役人たちの思惑を
しっかり見抜き、自分は、「潘金蓮じゃない」と言って、自分の足でしっかり生きていくそのたくましさに、読者は思わず喝采を浴びせたくなる。
 独りっ子政策の行き詰まりや、保身に走る役人たちの滑稽さなど、現代中国の抱える問題点をユーモラスに描く、劉震雲の傑作長編小説、ついに翻訳なる。