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北朝鮮の内部文書集第1巻 ソ連軍政期-建国初期

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北朝鮮の内部文書集第1巻 ソ連軍政期-建国初期

著者
木村光彦編訳
出版社
知泉書館
出版年月日
2024.12
価格
\7,920
ページ数
528
ISBN番号
9784862854247
説明
 1945年8月15日以降,朝鮮は南北に分断された。50年の朝鮮戦争で米軍は北朝鮮に攻め入り,大量の内部文書を捕獲,文書は現在,米国国立公文書館に保存されている。
 編者は公文書館で調査を行い,同資料集の中から,当時の北朝鮮の実情を伝える代表的文書を選び,邦訳編集した。全体を四編に分け,Ⅰ 共産党・諸組織,Ⅱ 保安,Ⅲ 土地改革,Ⅳ 農業・糧政,として紹介・解説した。
 ソ連共産党支配下でのソ連軍政期の実態と共産党主体の北朝鮮臨時人民委員会の発足に伴う国内組織の活動など,独立から朝鮮戦争に至る北朝鮮の複雑な政治経済事情がこれら文書により明らかになる貴重な資料群である。
 Ⅰ部では委員会選挙など共産党の宣伝事業を展開し,金日成,スターリン,ソ連占領軍への支持と謝意が命じられた。さらに階級区分の変更や農村指導層の変革,飢饉とソ連軍の食料調達など食糧難の実態,ソ連占領軍の統治システムや反共政党の処遇などが扱われる。
 Ⅱ部ではソ連占領下における略奪や暴行,朝鮮人共産主義者の横暴などに反対し逮捕された人々の一部がシベリアに送られ,また金日成の不安定な立場が伝えられる。さらに保安組織や諜報活動の実態も明らかにされる。
 Ⅲ部では自作農の創設という通常の土地改革とは違い,農業集団化を目指し,有力地主の土地と資産を取り上げ僻地に追放,抵抗すれば拘束・殺害した事例を扱う。
 Ⅳ部では生産計画や農業現物税など増産と徴収を試みたが,対策と実態の乖離により実現するのは難しかった。