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『台湾愛国婦人』という文学場 <帝国>日本のプロパガンダと女性

『台湾愛国婦人』という文学場 <帝国>日本のプロパガンダと女性

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『台湾愛国婦人』という文学場 <帝国>日本のプロパガンダと女性

著者
下岡友加
出版社
三人社
出版年月日
2025.02
価格
\6,380
ページ数
400
ISBN番号
9784866917979
説明
 本書は、〈帝国〉日本が植民地で発刊した女性団体機関誌『台湾愛国婦人』(愛国婦人会台湾支部、一九〇八・一〇~一九一六・三)を対象に、その性格を「台湾総督府の政策履行のためのプロパガンダ」「〈内地〉著名作家たちの寄稿に支えられた文芸総合雑誌としての顔」「在台日本人の寄稿による台湾の近代文学創出の場(文化的基盤)」の三点から概説した上で(総説)、特にその肥大化した文学場の具体相とその背景について明らかにするものである。
 女性団体機関誌という性格は、女性(作家)に書く機会を与えただけでなく、男性(作家)のテクストにおいても女性を主要な登場人物として描くことを促している。書く/書かれる女性たちはこの媒体において如何なる表象を行い、また如何に表象されているのだろうか。そして、それらの文学表象は如何に読まれて、戦時のプロパガンダとしてある本誌の趣旨とどのように取り結んでいるのか。或いはそこから離れているのか。こうした問いを基底に、本書では、女性作家/男性作家、〈内地〉作家/〈外地〉台湾在住作家、著名作家/無名作家、職業作家/編集記者といった、様々な立場にある書き手のテクストを分析する。