朋友書店
  • トップ
  • 満州における初等科手工教育の定着にみる近代化の姿

日本

満州における初等科手工教育の定着にみる近代化の姿

満州における初等科手工教育の定着にみる近代化の姿

日本

満州における初等科手工教育の定着にみる近代化の姿

著者
齊藤暁子
出版社
学術研究出版
出版年月日
2025.03
価格
\990
ページ数
104
ISBN番号
9784911008980
説明
 前半では主に, 1906年から満鉄沿線付属地で進められた手工教育の変遷を追い, 特に南満州教育会機関誌『南満教育』と満州教育研究所月刊誌『満鉄教育たより』を中心に掲載された, 手工教育にまつわる記事の収集分析から, 手工科の導入, 再教育による教員養成, 手工研究会の開催記録について考察した。その中で, 1929年から1935年教育研究所に赴任した鈴木定次が, 初等教員養成・教員再教育において, 手工科を推し進める中心的教員の一人として, どのように活動し, 手工科の普及をなしたのか。その原動力となった手工教育観の変遷を含めて, 実態を明らかにした。
 後半では, 1906年から満鉄沿線付属地で進められた手工教育の変遷の中で, 「手工」が公学校の「作業科」という教科の中に位置付き実施されていく過程を, 1934年創刊の満州教育研究所月刊誌『満鉄教育たより』を中心に, 掲載された手工教育にまつわる記事の収集分析から考察した。  関東州庁の下, 1932年から1937年満州国新学制制定までの5年間の間で, 「作業科」の中に「手工」が位置付き, その細目内容や実施方法についても, 特徴ある変遷がみられた。満州国新学制に必修教科として採用される「作業科」が, 「満鉄教育研究会」を中心に関東州と満鉄沿線付属地における公学校で実験研究・検討されることにより, 地域に適応させて導入されていった実態において明らかにした。